無料・格安VPSサーバ比較【2026年版】|Oracle Cloud・GCP無料枠からワンコインVPSまで8社を比較


「ちょっとしたサーバを1台、できるだけ安く持ちたい」

検証環境、VPN、Bot、監視、自宅サーバの代わり…。インフラ屋をやっていると、常時動いているLinuxサーバが1台あるだけで何かと便利です。

筆者が実際に使っているのは次の3つです。

  • Oracle Cloud の無料枠(有料アカウントに切り替えて運用)
  • Google Cloud(GCP)の無料枠
  • IDCFクラウド のワンコイン構成

スペックの良いOracle CloudのサーバではZabbixやDockerを動かしたりしています。 他はスペック的にzabbixなどを動かすのは難しいので、単純なテスト用です。

この記事では、この3つに KAGOYA CLOUD VPS・ConoHa VPS・さくらのVPS・Vultr・DigitalOcean を加えた8社を、料金・スペック・注意点で比較します。

料金・スペックは2026年11月時点で各社の公式サイトを確認したものです。海外サービスは目安として 1ドル=150円 で換算しています。最新の情報は必ず公式サイトで確認してください。

結論:用途別のおすすめ

先に結論です。

こんな人 おすすめ
とにかく無料で、そこそこ性能も欲しい Oracle Cloud 無料枠
無料で「止まらない小さなサーバ」が1台欲しい GCP 無料枠(e2-micro)
日本国内・安定・ワンコイン程度で使いたい IDCFクラウド / KAGOYA CLOUD VPS
長期契約で国内VPSを最安にしたい ConoHa VPS(まとめトク)
海外リージョンや時間課金で気軽に作って消したい Vultr / DigitalOcean

無料枠は魅力的ですが、「規約変更で枠が減る」「設定を間違えると課金される」 リスクがあります。止まると困る用途には、数百円払ってでも国内の格安VPSを選ぶのが安心です。

8社の比較表

いちばん安いプラン(または無料枠)で比較しています。

サービス 月額 CPU / メモリ ディスク 国内リージョン
Oracle Cloud 無料枠 0円 Arm 2 OCPU / 12GB 200GB ○(東京・大阪)
GCP 無料枠 0円 2 vCPU(共有)/ 1GB 30GB(標準PD) ×(米国のみ)
IDCFクラウド 約560円(税抜) 1 vCPU / 1GB 15GB ○
KAGOYA CLOUD VPS 550円(日額20円) 1コア / 1GB 100GB(NVMe) ○
ConoHa VPS 751円(長期なら326円〜) 1 vCPU / 512MB 30GB ○
さくらのVPS 643円〜 1 vCPU / 512MB 25GB ○(石狩・大阪・東京)
Vultr $5(約750円) 1 vCPU / 1GB 25GB ○(東京・大阪)
DigitalOcean $4(約600円) 1 vCPU / 512MB 10GB ×(最寄りはシンガポール)

※ 国内サービスは特記がない限り税込。Vultr・DigitalOcean はドル建ての税抜価格です。

ここからは、それぞれの特徴と注意点を見ていきます。

無料枠で使えるクラウド

Oracle Cloud(Always Free)

無料枠の中では性能が飛び抜けているのが Oracle Cloud です。

項目 内容
Armインスタンス(Ampere A1) 月1,500 OCPU時間・9,000 GB時間まで無料(2 OCPU / 12GB 相当)
AMDインスタンス(E2.1.Micro) 2台まで無料(1/8 OCPU / 1GB)
ブロックストレージ 合計200GBまで
外向き転送量 月10TBまで無料
リージョン 東京・大阪を選べる(無料枠はホームリージョンのみ)

以前は Arm が「4 OCPU / 24GB」まで無料でしたが、2026年に半分の 2 OCPU / 12GB 相当に縮小されました。古い記事の情報のまま構築すると、無料枠を超えた分が課金されたり、無料アカウントだとインスタンスが停止されたりするので注意してください。

良いところ

  • メモリ12GBは、無料とは思えない余裕。Dockerで複数のサービスを動かしても平気
  • 転送量が月10TBと、ほぼ気にしなくていい
  • 東京・大阪リージョンがあるので、日本からの通信が速い(アカウント作成時に選ぶホームリージョンでしか無料枠は使えないので、最初に日本を選ぶ)

注意点

  • アイドル状態のインスタンスは回収されることがある:7日間、CPU使用率(95パーセンタイル)・ネットワーク・メモリの使用率がいずれも20%未満だと「アイドル」と判定されます
  • 無料アカウントでは、人気リージョンのArmインスタンスが「Out of capacity」で作れないことがよくある
  • 規約変更で無料枠が縮小された実績がある

筆者は有料アカウント(Pay As You Go)に切り替えて使っています。切り替えても Always Free の範囲は無料のままで、容量不足で作れない問題に当たりにくくなると言われています。そのかわり、無料枠を超えた分は普通に課金されるので、後述の予算アラートは必ず設定しておきましょう。

当初、無料アカウントのままAlways Freeのサーバを建てようとしたのですが、全く作れなかったため、Pay As You Goにしたところ、すぐに作成できました。日次で利用料をslackに送信していますが、未だに請求額は0円です。

Google Cloud(GCP)無料枠

GCPには、期限なしで使える無料枠があります。

項目 内容
インスタンス e2-micro 1台分(2 vCPU 共有 / 1GB)
リージョン オレゴン(us-west1)・アイオワ(us-central1)・サウスカロライナ(us-east1)のみ
ディスク 標準永続ディスク 30GBまで
外向き転送量 月1GBまで(中国・オーストラリア宛てを除く)

良いところ

  • Googleのインフラなので安定している
  • 1GBメモリあれば、軽いBotや監視、リバースプロキシには十分

注意点

  • リージョンが米国のみ。日本からだとレイテンシが大きく、Webサイトの公開先には不向き
  • 外向き転送量が月1GBしかない。超えた分は課金されるので、ファイル配信などには使えない
  • ディスクの種類を「バランス」や「SSD」にすると課金される。必ず「標準永続ディスク」を選ぶ
  • 静的IPを予約したまま使わずにいると課金される

国内の格安VPS

IDCFクラウド

筆者がワンコイン程度で使っているのが IDCFクラウドです。

項目 内容
マシンタイプ Light.S1(1 vCPU / 1GB)
料金 時間課金 0.52円、月額上限260円(税抜)
ルートディスク 15GBで月300円(税抜)
最小構成の合計 月約560円(税抜)
外向き転送量 月3,240GBまで無料
グローバルIP 1ゾーンにつき1つ無料

良いところ

  • 国内データセンターで、日本からの通信が速い
  • 月額上限があるので、時間課金でも料金が読める
  • 転送量の無料枠が大きく、普通の用途ならまず超えない

注意点

  • Light.S1 は CPU が控えめなので、重い処理には向かない
  • ディスクは別料金。容量を増やすとそのぶん月額が上がる

KAGOYA CLOUD VPS

国内VPSでディスク容量あたりのコスパが最強クラスなのが KAGOYA です。

プラン CPU / メモリ ディスク 日額 月額上限
1GB 1コア / 1GB NVMe 100GB 20円 550円
2GB 2コア / 2GB NVMe 200GB 28円 770円
4GB 4コア / 4GB NVMe 600GB 63円 1,760円

※ 税込。年額払いにすると、1GBプランは月あたり506円になります。

良いところ

  • 550円でNVMe SSD 100GB。容量が欲しい用途に強い
  • 日額課金なので、数日だけ試すのも気軽

注意点

  • 1GBプランは1コアなので、重い処理をするなら上位プランが必要
  • 時間課金ではなく日額課金。数時間だけ使う検証なら、時間課金のサービスのほうが安い

ConoHa VPS

プラン CPU / メモリ ディスク 月額上限(時間課金) まとめトク最安(月あたり)
512MB 1 vCPU / 512MB 30GB 751円 月326円
1GB 2 vCPU / 1GB 100GB 1,065円 月542円
2GB 3 vCPU / 2GB 100GB 2,033円 月903円

※ 税込。

良いところ

  • 長期契約(まとめトク)にすると、国内VPSで最安クラスになる
  • 管理画面がわかりやすく、初心者でも迷いにくい

注意点

  • まとめトクは全期間を前払い・途中解約不可。更新しないと期間終了時にサーバが削除される
  • 時間課金のままだと、KAGOYAやIDCFより割高

さくらのVPS

プラン CPU / メモリ ディスク 月額(石狩) 月額(東京)
512MB 1 vCPU / 512MB 25GB 643円 698円
1GB 2 vCPU / 1GB 50GB 880円 990円

※ 税込・月払い。年払いにすると約1か月分安くなります。初期費用は無料です。

良いところ

  • 老舗で情報が多く、困ったときに調べやすい
  • 石狩・大阪・東京から選べる

注意点

  • 512MB〜2GBプランはSLAの対象外
  • 同じ価格帯だと、KAGOYAのほうがスペックは上

海外のVPS

Vultr

プラン CPU / メモリ ディスク 転送量 月額
Regular 1GB 1 vCPU / 1GB 25GB 1TB $5(約750円)
Regular 2GB 1 vCPU / 2GB 55GB 2TB $10(約1,500円)
High Frequency 1GB 1 vCPU / 1GB 32GB(NVMe) 1TB $6(約900円)

良いところ

  • 東京・大阪リージョンがあるので、海外サービスでも日本からの通信が速い
  • 世界30か所以上のリージョンから選べる。海外拠点のサーバが必要なときに便利
  • 時間課金なので、検証用に作ってすぐ消すのに向いている

注意点

  • 「$2.50〜」と宣伝されている IPv6 専用プランなどは、東京・大阪では選べない
  • ドル建てなので、為替で料金が変わる

DigitalOcean

プラン CPU / メモリ ディスク 転送量 月額
Basic 512MB 1 vCPU / 512MB 10GB 500GB $4(約600円)
Basic 1GB 1 vCPU / 1GB 25GB 1TB $6(約900円)

良いところ

  • ドキュメントやチュートリアルが非常に充実していて、学習に向いている
  • 2026年から秒単位課金(最低60秒)になり、短時間の検証がさらに安くなった

注意点

  • 日本リージョンがない。最寄りはシンガポール
  • 日本向けのサービスを動かすなら、Vultrや国内VPSのほうが有利

無料枠を使うときに必ずやっておくこと

無料枠は「設定ミスで課金」がいちばん怖いところです。最低限、次の3つはやっておきましょう。

  1. 予算アラートを設定する:Oracle Cloud・GCPとも、請求額が設定金額を超えたらメールで通知できます。「1円」や「100円」で設定しておくと、課金が始まった瞬間に気づけます
  2. リージョンとディスクの種類を確認する:GCPは米国3リージョン・標準永続ディスク以外だと無料になりません
  3. 使っていないリソースを消す:テストで作ったディスク・静的IP・スナップショットが残っていると、じわじわ課金されます

まとめ

  • 無料で性能重視なら Oracle Cloud。ただし2026年に無料枠が 2 OCPU / 12GB 相当に縮小された
  • 無料で小さく安定なら GCP の e2-micro。ただし米国リージョンのみ・転送量1GB
  • 国内でワンコイン程度なら IDCFクラウドか KAGOYA。ディスク容量を重視するなら KAGOYA
  • 長期で最安なら ConoHa のまとめトク
  • 海外リージョンや作っては消す検証なら Vultr。日本向けなら東京リージョンがある Vultr が有利

筆者のおすすめは、「遊び・検証は無料枠、止まると困るものは国内の格安VPS」という使い分けです。まずは無料枠で1台立ててみて、Linuxサーバのある生活を始めてみてください。